プロの思考と技術。
ファンタジーテイストの背景を描く際のノウハウを凝縮した一冊。
「青空と草原」「夕暮れの城下町」「魔法使いの部屋」のような王道ファンタジーの風景から、「雨の洞窟」「灼熱の都」といったダークファンタジーを彷彿とさせる風景まで、心に残る印象的な背景を描くために知っておきたい考え方とテクニックを解説します。
10の多彩なシーンの描き方をメイキング形式でじっくり丁寧に追っていきます。特にカギとなるテクニックについてはページを割いてテクニック集として取り上げました。デジタルならではのワザも満載です。
プロの思考と技術を学び、画力向上を目指したい方におすすめです!
▼内容構成
Introduction デジタルイラストの基本の基本
Scene.1 草原と青空 ― 短時間で描くコツと、あとで描き込むコツ
Scene.2 ひみつの花園 ― 華やかで優しい世界
Scene.3 魔法使いの部屋 ― 室内の設計と、キャラクターとの調和
Scene.4 夕暮れの城下町 ― 建物のデザインと、夕方の空気感
Scene.5 雨の絶壁 ― 不気味で冷たい世界
Perspective パースの基本
Scene.6 夜の温泉宿 ― 和風ファンタジーと、雪降る夜の表現
Scene.7 森の遺跡 ― 黄金比の構図と、風化の表現
Scene.8 天空の宮殿 ― 壮大な背景の描き方
Scene.9 灼熱の廃都 ― ダークなデザインと、溶岩の表現
Scene.10 蒸気と機械の街 ― スチームパンクの世界
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333 –
脳から出力するためのメイキング本はあくまでもある程度必要とされる基礎知識や最低限の画力を持っている人が読むものであって
その基礎知識がない人やある程度描ける領域まで達してない人が読んでも描けないのです
まずそこを履き違えてる人が大量にいるようなのですが、例えば光源だとかの基礎的な部分が判らないよって人は
もっと初歩的なことが書いてある本を探しましょう、というかその程度の基礎知識はgoogleに訊けば腐る程落ちてます
この本に書かれているのは主に仕事として描く為の工程、その工程がどう描かれているかが記載されているものです
数多あるメイキング本は工程ごとの絵を張って○○しましたー、○○しました、はい完成で終わりであって
どうやってそういう風に塗ったのか、なぜそう塗ったのか、ということは一切解説されていないものが多いです。
この本はその判らない部分を埋めてくれます。所謂「技術」が書いてあります。
○○なので××して、その結果このように視覚的な効果を得られるだとか、
このブラシを使ってこのように塗っていくと解説していたり(多くのメイキングはこの塗り方や使うブラシ形状までは教えてくれない)
描いていて今一つこの部分が気に入らなかったのでこのツールを使いこのように変更しましただとか一つ一つ理由が記載されています。
絵に対しての感じ方、考え方に関しても注釈がされています。
10枚の絵が収録されており、1枚辺り工程に関して15ページ前後の解説があります。
この本で使用されているソフトはフォトショですがクリスタでも流用可能です
Twitterでの人柄がどうのこうの言ってる人がいますが
難癖つけてる暇があったら1ページでも読んで描いて理解して画力を上げたらいいんじゃないでしょうか。
人に難癖つけてもあなたの画力は上がりませんよ
七氏 –
ツイッターで話題でしたので、購入しました。
以下、読み終えての感想です。
☆個人的に良かった点
■どのイラストも魅力的、かつ美しい
■文章も非常に丁寧で、読みやすい
■絵の上達のための基礎的な、かつ重要なポイントやヒントが多く綴られている
■速く描くための、アドバイスが多い
■章毎に、絵を描くための技法や考え方のテーマがあり、飽きない(テーマ毎に新しい発見がある)
☆注意点
■すべてphotoshopを使ったメイキング本
■文章が多く、感覚的な表現者にはとっつきにくさがある
といった印象でした。
個人的にいくつかのメイキング本を買って感じたのは、出来上がった絵に対してなぜこうしたのか?
どうしてそうするのか?がとても抽象的に解説されているメイキング本が多い印象でした。
そのために読み終えても、きれいな絵は描けるけどどうしてこうなるのかよく分かっておらず、
毎回描くのに迷ってしまい、出来上がりに時間がかかっていました。
その点において、この本はなぜこうするのか?どうしてそうするのか?をテーマとしてるようで
絵を描くための根本に触れていたため、納得する部分が多く、得るものがたくさんありました。
またこの本には数多くの技法や考え方があり、ある程度知識のある絵描きの中級者向け(技法や考え方が浸透しやすい)
ではあるものの、さきほども書いたように絵を描くための根本的な部分をテーマとしているので、
初心者だから無理とは思わず、読むだけでも得るものは多いと感じました。(ただ情報量が多いので、大変だとは思いますが。)
ですので、数あるメイキング本の中でも買って損というのはよっぽどのことがない限り、ないのではないでしょうか。
買うかどうかで迷っているのであれば、私はオススメします。
ざきよしちゃん –
本書は「構図」「表現」について非常に親切に紹介されています
1枚の絵にかける時間配分まで書いてある技法書は初めて読みました
他にも写真素材を使って表現力を高める方法や
背景を素早く仕上げるためにコピー・アンド・ペーストを使った効率的な描き方など
帯に「Photoshopで描く!」と書かれていますが、
CLIP STUDIOでも操作が慣れている方だったら同じようなことができます
私が読んできた技法書は7割くらい同じことが書いてあって
新たに学べることは3割あれば良いくらいですが
本書は5割以上知らなかった、知ってよかったと思える技法が載っています
私はそう感じたので星5つです
こっこちゃん –
最近iPadとApple Pencilをプレゼントした子供が絵を描くようになり、本屋で探してこの本が欲しいと言ってきたので購入しました。
かなり参考になると言って高く評価しているようです。その子に使用感を尋ねてみました。
良い点
空や雪、山など、景色を構成するパーツが1つずつ説明されており、自分の描きたい絵への応用がしやすい。
使いにくい点
photoshop以外のアプリを使っている人にはわかりにくい面がある。特にブラシ。
使用色の色指数の表示があれば、初心者にはより分かりやすい。
—–
使いにくい点については、もう少しデジタルの描画に慣れれば解消される悩みだとは思います。
若年者の率直な感想です。
いわさきあん –
状態もいいし発送から到着までがとても早かった。本の角も曲がっていなかった
三十路手前女 –
たぶん、あまり役に立たないという評価の方は、「これを買ったら、この絵が描けるようになる!」という期待と、実際のギャップに不満を持ってしまっているのかもしれません。
絵に関しては、勉強の参考書と同じで、買って、愚直にトレスするだけでは上達はしないと思います。
それは形を覚える作業であり、描き方は描く題材によって様々です。
光の入れ方ひとつでも、夕暮れ時のそれと、朝日のそれではまるで変わります。
それを「光の入れ方」として講座するわけにはいかないんだと思います。
(してる本もありますが、この本のコンセプトではないのだと思います。)
なので、共通部分である部分の講座として「よくある内容」に落ち着くのだと思います。
ですが、それが、実際に有機的に効果を発揮している場面を見れるというのは、講座の内容以上にとても価値があると私は思っています。
特に中級者あたりでよくある悩みで、行き詰まりがあります。
一定までは勢いよくうまくなっていくのですが、ある程度の所から、どこをよくしていいのかわからなくなります。
おそらくそれは、「よくある内容」でさえ「本当の意味」で理解できていないからだと思います。
つまりたとえば、埃だらけの部屋をお掃除するときに、最初が汚いと伸び白ばかりなのでどこに手を付けてもきれいになっていきますが、思いつくままの場所を掃除し続けると、アラだらけの掃除が完了します。
一通り雑にお掃除し終わった後は、「アラを見つけて掃除する」作業が必要になります。雑にやってしまった場所を探して、やり直すのです。きちんと。
それと同じことで、
「よくある内容」をざっくり進めて行って行き詰まるのは、おそらくそれは「理解してる」と思い込んでしまった部分が本当はあまり理解できてないまま進んでいたからなのだと思うのです。私の場合はそうでした。(つまみ食いは楽しいので…。)
そして、「本当の意味」で理解してるというのは、
それが実践的に活躍している場を体験することです。
本当の効果、本当の意味を、実感として掴むことです。
こまごまと細部の意味まで。
その時初めて、本質的な意味で「理解した」と言えるのだと思います。
例えてばかりで恐縮ですが、たとえば数学の勉強で、
公式を覚えた時よりも、公式を使って難しい問題が解けた実感も持った時の方が、「本当の意味で理解できた」と感じる瞬間なんじゃないかと思います。
公式のありがたみが、しみじみわかる瞬間です。
また、公式の中にある細かい所作の意味も理解できる瞬間です。
それはおそらく、実際に公式が、有機的に効果を発揮している場面でこそ感じられる気持ちよさなのではないかと思っています。
なので、改めて、「よくある内容」が実際に有機的に効果を発揮している場面を見れるというのは、
講座の内容以上にとても価値があると私は思っています。
それは本当の意味での技術習得の大きな助けになると思います。
一行でまとめると、
行き詰ったと感じる中級者的にはむちゃくちゃ良い本でした。
R –
まず、初めに、この本を読んだからといって絵は別に上手くならないです。
と言うか、読んだくらいで上手くなるはずがありません。練習ありきです。
しかし背景を描き始めたいけど、専門書は何を買えば?と困っている人におすすめです。他の方も仰っていますが他の専門書と同じところが多いという点ですが、誰もが大事というポイントがちゃんとこの本にも載っているいるということです。そしてそれが沢山詰まっています。そこから関心の出てきたところに焦点を絞ったより、専門的な本を買えば良いと思います。
この本にphotoshopの基本的な操作は説明されていません。使いながら慣れていくしかないので操作を知りたい人は公式のガイドやヘルプを読みましょう。*飽くまで描き方の本なので…
また、難しい、初心者は向いていないという点ですが、そもそもリアルに描くこと、仕組み自体が難しいのでこれは、本書を見て買いてを繰り返すうちに段々意味が分かってきて後々効果を発揮してくるものだと思います。それを解説してるものの中では分かりやすく丁寧だと感じました。
読めば上手くなるのではなく、上手くなる為のガイドとなる本なので十分な練習が必要ですが確実に役に立つ解説だと思います。
技術も大事ですがそれよりも大事な根幹となる、考え方、捉え方に重きをおいている作品なのでその考えはあらゆることに応用が利きます。
この本に書いていないことでも自分なりに解析する方法の道しるべになると思うので是非その点じっくり読んで頂きたいです。
そしてある程度慣れてきた人にも参考になると思います。葉っぱや人工物などの一つ一つの描き方を解説していたり、効率的なツールの使い方が紹介されており、作業をより快適に進める手助けになると思います。解説されていないところも綺麗に印刷されているので十分目で見て解析することは可能なのでじっくり絵を眺めるのにも良いと思います。
この本と合わせて作者さんが公開しているブログやメイキング動画を合わせて見て練習を繰り返せば間違いなく技術は向上すると思いました。
最後に、著者本人の評価はガイドライン違反ですし、有名な芸術家でも必ずしも作品と作者のイメージ、言動が一致するわけではないですよ…